2015年度初の

2015年5月2日

2015年4月18日、Gちゃんがダニに寄生にされたと来院されました。
今年度ダニの第一号でした。
なんだか年々、だんだんと寄生開始時期が早まっているような気がします。
本州で問題となっているSFTSウイルスの感染地域の拡大も懸念される中、
ワンコ達が大好きな草むらに近付かないという選択もダニ予防には有効かもしれないですが、なんだかかわいそうで。
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各種販売されている予防薬にも、100%寄生を予防する物は未だありません。ダニは、一度寄生すると数日間に渡って吸血します。数日経つと自分で落ちて、脱皮または産卵を行います。この数日間の吸血行為によって、ダニから犬や人への病気の媒介が起こります。感染が成立する確率は吸血時間の長さに比例します。

ダニの行動パターン
草むらで待ち構え、そこを通った動物の被毛に付着。

付着後、一心に動物の頭頚部を目指して体をよじ登って行きます。

ほとんどのダニは目や口、耳周囲に集まってきて吸血開始(時々、左記以外の場所にも付きます)

数日間吸血した後に、落ちて脱皮や産卵。

こうした行動パターンを考えると、毛に覆われた愛犬の全身をくまなく一度に探すよりは、待ち伏せ式に捜した方が、有効かつ効率がよいため、今のところのベストな対策(私自身は実施している方法)は以下のように考えます。

①有効性が証明されている予防薬を定期的に塗布する。
②散歩が終わったら全身をチェック。
③10分後に2回目の頚部、頭部、耳、眼、口周囲をチェック
④更に10分後に3回目、同部位チェック
⑤更に10分後に4回目、同部位チェック
⑥もしも吸血されてしまったら、ダニ除去機を使ってすぐに取るか、ダニ用の外用液を塗布する。

予防薬は100%ではないので、ダニも多い時期や多い場所に遊びに行くと、予防をしていてもやはりダニは付いてしまいますので、付いてしまったら動物病院を受診することをお勧めいたします。
上記の方法をするようになってからは、一度に数十匹が付着するような場所に遊びにいっても100%予防できる日もあるようになったので、是非試してみてくだい!

獣医師:伊藤

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