免疫療法

2012年8月26日

東京農工大学が実施する免疫療法の大規模な臨床治験に当院が参加します。治験の目的は、治験薬の効果を正しく評価し、承認薬としての認可を農林水産省から得るために行われます。有効性が証明され、認可を受ける事が出来れば、現在一部の大学のみで実施されている、精度の高い免疫療法が、全国的に、そして廉価で実施可能となります。

 免疫療法とは、癌を患った動物の血液から、癌細胞と戦うリンパ球という細胞を分離し、特殊な方法で培養することで数を増やし、再び体内に戻すという治療方法です。抗がん剤と異なり自分の細胞の力で癌細胞を殺すため、副作用のない次世代の癌治療として期待がされている治療方法です。
 また、近年では、椎間板ヘルニアによる脊椎損傷で、歩行障害の後遺症が残ってしまった
状況において、従来の治療(外科手術や内科療法)が無効な場合であっても、脂肪組織から
分離培養した脂肪幹細胞を投与することによって、改善が認められたケースも多く報告されています。

免疫療法は以下のような場合に適応として考えられます。
抗がん治療の場合(2012年6月から)
 ○癌を患ってしまったが、抗がん剤の効果がない種類の癌である場合
 ○抗がん剤の副作用が強く、抗がん剤が使用できない場合
 ○抗がん剤と併用して、より効果的に癌治療を行いたい場合
 ○抗がん剤を使用したくない場合
椎間板ヘルニア治療の場合(2012年5月から)
 
○椎間板ヘルニア発症より、48時間以上を経過して、症状の改善が認められない場合
 ○椎間板ヘルニアの治療に対して、既存療法では改善が認められない場合

当院の患者さん、または患者さんのご友人でも治験は受けられます。
また、本治験は有償治験となり、治験の適応にも細かな条件があります。
ご関心を持たれた方がおられましたら、ご相談下さい。

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