獣医療にもチーム医療をと言われるようになってきていますが、何気なく普段使っている『チーム医療』という言葉を改めて調べてみると、多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的や情報を共有し、業務を分担しつつ連携し、患者さんに対してより的確な医療を提供することとありました。
人医療と比較してしまうと、人数的限界や専門領域の多様性の少なさなど課題はたくさんありますが、当院においても、集まってくれているスタッフで得意な領域を深めたり、獣医師-看護師間で情報共有に時間をかけながら、より良い獣医療の提供を共通の『ゴール』としながら日々励んでいます。
今回は普段頑張ってくれている看護師達の活動を少しご紹介させていただきます。
当院では一部の看護師も手術助手として手術に参加しています。複雑な手術の前には、仕事終わりや休診日でも集まってくれて勉強会を開催し、手術目的や助手のポイント、解剖学等を学びます。特に整形外科の場合、複雑な手順や手術器具が多く看護師自身が手術をできる位に流れを理解しているかどうかは手術の結果に大きく影響します。こうした看護師達の努力によって手術の流れが飛躍的に向上するため、勉強会に参加してくれてる看護師達には頭が下がる思いです。
勉強会は時に長時間に及びますが
看護師の愛犬もまじめな顔をして自分も勉強会に
参加しているつもりになっている様子が場を和ませてくれます。
実際の手術では執刀医以外にもたくさんの『人の手』が必要です。勉強を頑張ってくれる『看護師達の手』だからこそ、執刀医が手術に集中できるのだと思います。
手術においてもチーム医療を成熟させる事ができたら動物看護師の活躍の場もますます増えそうですね。
獣医師:伊藤