2018年3月21日

猫ちゃんの血液型

みなさんこんにちは!看護師の阿部です。
やっと雪が解け始め、だんだんと春を感じる日が増えてきましたね。暖房の前であったまる猫ちゃんも、もうそろそろ窓辺で日向ぼっこする日が増えてくる頃でしょうか?個人的に寒いのは苦手なので早くあったかくなってほしい気持ちもある反面、我が家の猫たちはあったかくなるとお布団に入って一緒に寝てくれないので、なんだか寂しい気もします…(笑)

さて、今回は血液型についてのお話です。

人でA・B・O・AB型に血液型が分かれているように、わんちゃんやねこちゃんにも血液型というものがあります。ねこちゃんの場合、血液型の分類はA型抗原とB型抗原の組み合わせによりA・B・AB型の3つに分類されます。人と違ってねこちゃんの血液型にO型はありません。日本猫の9割がA型で、種類によってはB型もみられますがAB型は非常にまれだといわれています。人と同じように、わんちゃんやねこちゃんでも輸血を必要とする場合があります。
・事故や怪我により大量出血をしたとき
・大きな病気やけがで手術を行うとき
・貧血性の病気の治療のため

などです。

動物の場合、人でいう血液バンクのような機関がありません。なので、輸血が必要なときは献血していただける猫ちゃんに協力してもらうことになります。現在、当院ではホームページでも掲載されている通り、“輸血の輪”という、輸血にご協力いただけるわんちゃん・ねこちゃんを募集しております。

条件は以下の通りです。

*輸血の輪*

条件
・8歳までの健康な子
・犬15㎏以上、猫3.5㎏以上
・各種予防を行っている子
・過去に輸血を受けた経験のない子

また、猫ちゃんの場合、FIV(猫エイズ)、FeLV(猫白血病)など血液の感染症にかかっていない子が対象となります。

※負担がないようご協力依頼は最大でも年1回までです。

特典
・年に一回の血液健康診断の無償提供

 
ただし、輸血をする際ドナー(輸血する子)とレシピエント(輸血される子)の血液が必ずしも合うとは限りません。お互いの血液が合わない場合、強い輸血副反応がみられ命に関わることがあります。輸血を行う前には必ず、ドナーの猫ちゃんも貧血などがないのか一般状態の確認と、お互いの血液が合うのか、双方の血液反応を調べるクロスマッチ試験というものを行います。

この輸血の輪によりご協力していただいたわんちゃん、ねこちゃん、そして飼い主様のおかげで繋がった命もたくさんあります。我が家のにゃんこも数年前、輸血に協力した経験があります輸血をした猫ちゃんは元気になり、飼い主様もとても嬉しそうに退院されたことが今でも印象に残っています。

みんな健康でいてくれることが一番ですが、動物病院で看護師として働いていて、みんな元気になって退院してくれることと、飼い主様が笑顔になってくれることはとても嬉しいことです。

 

ご協力いただける方がおりましたら、当院までお問合せください。

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