わんちゃんにとってお散歩とは、気分転換やストレスの解消、運動不足の解消、五感の刺激、飼い主さんとのコミュニケーションなど、様々な役割がありますが、わんちゃんの認知症にとっても良い効果があるといわれています。
そこで今回は、わんちゃんの認知症におけるお散歩の効果についてお伝えしていきたいと思います。
①認知症の予防
運動不足のわんちゃんは、認知症になりやすいという報告があります。そのため、適度な運動をすることで予防に繋がると言われています。
また、道を認識したり、色々な匂いを嗅いだり、家族以外の人やわんちゃんと交流することで、脳への適度なトレーニングとなり、予防効果が期待できます。時々いつもと違うお散歩コースに連れて行ってあげる事も脳への刺激となるので、とても良い事です。
②認知症の症状の緩和
脳への刺激不足は、認知症を進めてしまう要因の1つと言われています。
わんちゃんがシニア期に入ってくると、日中は寝ていることが多く、なかなかお散歩にも行きたがらない子も多いかと思われますが、無理をしない程度に、わんちゃんの状態を確認しつつ、なるべくお散歩へ連れていってあげることが認知症の緩和へとつながります。もし、自力で歩くのが難しいわんちゃんなら、カートへ乗せてあげたり、抱っこでお散歩へ連れて行ってあげることが効果的です。やわらかい芝生の上でのんびり過ごさせてあげたり、風の匂いを感じさせてあげるだけでも、脳への刺激になるのでおすすめです。
また、認知症の症状の中に「昼夜逆転」があり、これにより夜中に部屋を徘徊したり、夜鳴きをすることがあります。その「昼夜逆転」をリセットするために、わんちゃんの体内時計を整えてあげる事も重要です。お散歩で日光浴をすることで、セロトニンという脳内伝達物質の分泌が促され、体内時計の調整や良い睡眠への誘導の手助けをしてくれます。
平日はお仕事でなかなか日中にお散歩は難しい飼い主さんもいらっしゃると思います。
お休みの日だけでも積極的にお外で日光浴をさせてあげたり、出来る範囲で構いません。ほんの少しの生活の変化からでも出来ることが色々あると思います。
これからわんちゃんとの生活にお散歩や日光浴を取り入れてみて頂けたらと思います。
次回も認知症に役立つお話を発信していきますので、よろしくお願いします!

看護師:佐藤
